長年履いていたイタリア製のスニーカーの靴底の踵がすり減ってしまった。
メーカー独自の特殊な靴底パーツを使用しているので、出費を覚悟してメーカーに修理の問い合わせをしてみたら、型番が古い事を理由に断られてしまい途方に暮れたまま数か月が経った。
私は特に靴底のパーツにこだわっているわけではなく、ぶっちゃけ靴は少し見た目が変わっても履ければOKなので、この際私が全幅の信頼を置いている(笑)修理屋に持ち込んでみる事にした。
そこがここ。
ニュー新橋ビルのサトー靴カバン修理店。
一体創業何年がたつのかわからないが、せいぜい4畳くらいと思われる店内には所狭しとインソール、靴磨き用品、合鍵関連用品や南京錠が陳列されている。
おせじにもきれいな店とは言えない。
↑合鍵作成・靴修理・鞄修理を得意とするお店。
一見とっつきにくそうな(失礼)店構えだが、一言で言って早い・上手い・安いの文句なしの3拍子なのだ。
今まで私は数えきれないくらい、靴の踵交換、皮貼り替え、鞄修理でお世話になってきた。
靴(パンプス)の踵交換だけであれば1,000円以内で対応してもらえたりする。
い・・いいんですか?
某有名チェーン修理店だとふつうに数千円規模なんだが。
しかも修理品の靴を履いて違和感を感じたことは一度もない。エクセレント!
受け取りは2日後。今回は左右で1,500円!
(超絶余計なお世話だが、この店は主に何で収益を上げているんだろうか。こんな小さな修理案件ばかりではなかなか採算合わないだろうに)
↑すり減った靴底かかとを埋めてもらった箇所。
あの小さな店内の奥に、長年活躍している凄腕職人がコツコツ腕をふるっているんだろうな。(接客は、店の表側にいる女性がしてくれる。彼女は職人ではなさそう)
これからも健康で長く活躍してほしいな。
魔窟 ニュー新橋ビルという場所
このSL広場の隣に位置するニュー新橋ビル。
はじめてここを訪れた時は愕然としたものだ。
足を踏み入れると、昭和で時が止まってしまったような、煙草の煙の臭いを残すどことなくアナログ感ただよう景色。
一言でいえば戦後闇市の名残をいまだに雰囲気に残す、ある意味魔窟という言葉がぴったりなビルなのだ。
若い女性なんかはすごく入りにくい空気なのがまた個人的には気に入っている。
期待を裏切らない濃厚さ(笑)
私はまだ修理以外に、ここのカレー屋や居酒屋にランチをしに行くぐらいで
全体像を把握しきれていないのだが、純喫茶や居酒屋のほか、金券ショップ、ジュース屋、時計修理屋(凄腕職人がいるらしい)、階によっては中国人が経営しているらしい怪しいのか怪しくないのかいっこうに判別のつかないマッサージ屋、雀荘、レンタルスペース etc。
ジャンルレスにあらゆる店が入っている。
私の推測だけれどここに入っている店は総じてサービスの質が良いような気がしている。
修理屋さんしかり、新橋のサラリーマンOLにはとってもニーズがあって、職人の技術や提供するものは満足度の高いクオリティだ。
もちろん店舗の入れ替わりも多少あるのだろうけれど、この天下のサラリーマンのメッカに鎮座する老舗ビル(?)で長年商売を続けてこられている店は、特にそういう傾向があるんじゃないだろうか。
見た目のとっつきにくさを克服してみれば、サラリーマンOL生活で必要なものは一通り揃ってしまうスポットなのかもしれない。(ジャンルレスだし)
私も今度ここの純喫茶くらいは入ってみようかな~。